「 短歌 」
お題「和」令和6年歌会始応募作
枯れ葉舞い 湖面に落ちて 和の景色
小さな波が また輪を描く
お題「窓」令和4年歌会始応募作
窓を閉じ 風を忘れて 籠る日々
明日の天気は 曇りのち晴れ
お題「実」令和3年歌会始応募作
涙拭き 実らぬ想い 胸に秘め
悔しさ糧に 強く生き抜く
お題「望」令和2年歌会始応募作
歌を詠み 心整え 穏やかに
年月過ごす 余生の望み
お題「令和」
春風に 桜散らせと 令が出る
和やかにまた 次の時代へ
お題「光」平成31年歌会始応募作
雨を抜け 太陽の熱 手の平に
成長あれば 光つかめる
お題「嘘」
四月来て 散る桜の中 幕は開き
最初の嘘は 本当の望み？
お題「語」平成30年歌会始応募作
語り部の 涙は消せず 夏はゆく
悲しみ知らぬ 平和などない
お題「長夜」
月見上げ 秋の夜長に 詠む歌は
幻を追う 少年の果て
お題「梅雨」②
汗にじむ 梅雨の合間の 休日に
眠気と遊び 雨と荷を待つ
お題「夢」
疲れ果て まぶたに陽あて 見る夢は
幼き頃の 遊びの続き
お題「サクラサク」
目鼻ハレ ムズ痒くなり 刻少し
穏やかな陽に ほら、サクラサク
お題「野」平成29年歌会始応募作
空仰ぐ 野に立つ花は 根を伸ばし
雨風に耐え 美しくある
お題「人」平成28年歌会始応募作
雨に濡れ 弱さ晒して 歌詠めば
己を知りて 人を想える
お題「休日」
穏やかな 春の静かな 休日は
散歩に行こう 桜の下へ
お題「蕾」
蕾割れ 春の日差しに 心湧く
満開桜 思い浮かべて
お題「離」
時は経ち 淡い想いは 離れゆく
春の涙は 花粉にまみれ
お題「回」
噛み合わぬ 想いぐるぐる 回り舞う
居場所がなくて 眠るのコワイ
お題「命」
命とは 限りあるもの 胸に秘め
平和を願う 心も共に
お題「死」
死を待てば 眠りに落ちて また目覚め
繰り返すこと 道化の如し
お題「完璧」
創造は 想像のまま 破壊され
完璧のない 世界に愛を
お題「指先」
冬道の 寒さの中に 温もりを
指先重ね 祈りのように
お題「冬」
冬の闇 ため息の中 歩み止め
この道照らす 桜恋しき
お題「本」平成27年歌会始応募作
雨は止み 大地にやがて 光立つ
本でも読みて 時を待とうか
お題「木枯らし」
落ち葉巻き 頬を過ぎ行く 木枯らしは
目に映るもの すべて滲ます
お題「歌会始」
お題がね 難しすぎて 出てこない
歌会始 遠き道かな
お題「梅雨」
じめじめと おおいかぶさる つゆのつゆ
よいこともなく こころもめいる
お題「妄想」
時忘れ 歪な空に 手を拡げ
世界を救う 夢を見ていた
お題「蕾」
春過ぎて 新しき花 まだ蕾
雨風凌ぎ 太陽目指せ
お題「迷い」
迷いなく 辿り着く果て 行き止まり
留まるも老い 戻るのも老い
お題「若葉」
生き生きと 輝く若葉の 眩しさに
平穏な日々 祈る午後かな
お題「華」
桜散り 希望のあかり 足りぬ世に
今咲き誇れ 名もなき華よ
お題「葉桜」
春纏い 薄化粧した 葉桜に
永遠なきと舞う 風と花びら
お題「桜」
満開の 空をさえぎる 桜さえ
散る時と知る 君の足音
お題「夜桜」
夜桜に 寄せる想いは 頬つたい
胸に留まり また華となる
お題「桜色」
空見れば 希望を描く 桜色
進みゆく道 想い新たに
お題「春の陽」
春の陽に 頬を近づけ 笑み浮かべ
指で描くは はじまりの詩
お題「夢」
華は咲き 夢に揺られて 風に散る
人の世道よ 美しくあれ
お題「静」平成26年歌会始応募作
落ち葉降る 凍る湖面に 手をあてて
静かに想ふ 春のほほえみ
